融資

金利上昇とインフレにどう備える?|借入の“耐性”と家賃・修繕費の考え方

新潟大家の会 / 2026-10-01 / 大家2人の会話

「金利が上がったら返済はどうなるの?」「インフレなら不動産は今買うべき?」——ここ最近、セミナーのアンケートでも金利とインフレについて聞きたいという声が届いています。今回は新潟大家の会の会長マッシュとチア大家が、返済額の試算・家賃と修繕費への影響・今日からできる備えを会話形式で整理しました。

「インフレなら今買うべき」は本当?追い風と向かい風

チア大家
チア大家(看板娘)
マッシュさん、最近「金利が上がる」とか「インフレ」とか、ニュースでよく見るんです…。セミナーで「インフレになるから不動産は今買うべき」って学んだ、という声も聞いたんですけど、本当ですか?
マッシュ
マッシュ(会長)
実際、セミナー後のアンケートの「学んだこと」欄にも、ほぼその言葉のまま書かれていたことがある。最近のアンケートでも「金利とインフレ」を取り上げてほしいという声が出ていた。答えを先に言うと、半分は正しくて、半分は注意が必要。追い風は大きく2つ。①お金の価値が下がっても借りた金額(名目)は変わらないから、借金の“重さ”は実質的に軽くなっていく、という考え方。②建築費や資材が上がると、すでに建っている物件を相対的に割安と見る人が出てくる、という見方もある。
チア大家
チア大家(看板娘)
えっ、いいことづくめじゃないですか!✨
マッシュ
マッシュ(会長)
ところが向かい風もある。①修繕・リフォーム・原状回復の費用が上がる ②金利が上がれば返済が増える(変動金利なら直撃) ③家賃はすぐには上がらない。つまり支出はすぐ上がるのに、収入は遅れてしか上がらない。このズレこそが、大家にとってのインフレの本当の怖さなんだ。

金利が1%上がると返済はいくら増える?変動・固定と“耐性”チェック

チア大家
チア大家(看板娘)
金利って、1%上がるとどのくらい変わるんですか? 数字のイメージがわかなくて…
マッシュ
マッシュ(会長)
ざっくり試算してみよう。借入3,000万円・期間25年・元利均等返済で、ほかの条件は同じ、金利だけ違うとすると、毎月の返済はおよそ——
・金利2%:約12.7万円
・金利3%:約14.2万円
・金利4%:約15.8万円
1%違うだけで月1.5万円前後、年間で約18万円。2%なら年間で約37万円の差になる。家賃月5万円の部屋なら、1%上がるごとに年3〜4か月分の家賃が返済に消える計算だね。(あくまで単純化した概算だよ)
チア大家
チア大家(看板娘)
ええっ、1%でそんなに…😱 じゃあ、変動金利より固定金利のほうが安心なんですか?
マッシュ
マッシュ(会長)
一長一短なんだ。固定は返済額が読める安心がある代わりに、一般には同じ時期の変動金利より高めに設定されることが多い。変動は今の返済が軽い代わりに、上がったときの影響を自分で受け止める。変動でも返済額がいつ・どう見直されるかは商品や金融機関によって違うから、契約書で必ず確認しよう。アンケートでも「固定金利の活用が勉強になった」という声があったよ。
ただ、「どっちが得か」を当てにいくより、先に「金利が上がっても耐えられるか」を確かめるのが順番。買う前の収支シミュレーションで、金利を+1%・+2%にしたケースも回しておく(いわゆるストレステスト)のがおすすめ。それでも手残りがマイナスにならないか、なるなら何か月耐えられるかを見ておくんだ。試算の作り方は 収支シミュレーションと投資基準 で詳しく話しているよ。

家賃は上げられる?コスト増を転嫁できる物件・できない物件

チア大家
チア大家(看板娘)
でも、インフレなら家賃も上がるんですよね? 上がったコストの分、家賃に乗せればいいのでは…?🤔
マッシュ
マッシュ(会長)
そこが地方の難しいところ。入居中の家賃は契約で決まっていて、実務上は募集のときや更新のときでないと見直しにくい。しかも家賃は相場と需要で決まるから、人口が減っている地域では、コストが上がったからといって家賃を上げられるとは限らない。アンケートに「人口減少と金利の上昇について」という質問が来ていたこともあるけど、この2つはセットで考えるべきテーマなんだ。
一般論として家賃を保ちやすいのは、①需要がしっかりある立地(駅・学校・職場・商業施設との位置関係) ②競合より選ばれる理由がある(設備・間取り・駐車場など、地方で効く条件) ③空室が出てもすぐ埋まる物件。新潟でのエリアの見方は 新潟で不動産賃貸をやるメリットと注意点 や 新潟の不動産投資をマクロで読む も参考にしてね。
チア大家
チア大家(看板娘)
修繕費が上がっていくほうは、どうしたらいいんでしょう…?
マッシュ
マッシュ(会長)
これは先に取っておくしかない。毎月の手残りから、修繕用のお金を別に積み立てておく。「壊れてから考える」だと、費用が上がる局面ではキャッシュが一気に削られるからね。手元資金の残し方は 自己資金の作り方・残し方 にまとめてあるよ。

金利上昇・インフレへの備え|今日からできる3つの準備

チア大家
チア大家(看板娘)
ここまでの話をまとめると…わたしは何から始めればいいですか?
マッシュ
マッシュ(会長)
3つだけ覚えておこう。
①ストレステスト:これから買う物件も、すでに持っている物件も、金利+1〜2%で収支を回してみる。
②手元資金を厚めに:返済の増加・修繕・空室が重なっても何か月もつか、自分の基準を決めておく。
③金融機関との関係づくり:返済実績を積んで、条件の見直しや借り換えを相談できる関係にしておく。アンケートでも「金利の交渉」が学びとして挙がっていた。ただ、応じてもらえるかは状況次第だから、期待しすぎないこと。付き合い方は 新潟で融資を引く を読んでみて。
チア大家
チア大家(看板娘)
「インフレだから今買う」じゃなくて、「金利が上がっても耐えられるなら買う」なんですね!💡 まずは自分の物件で「+1%」「+2%」の計算をしてみます💪✨
マッシュ
マッシュ(会長)
いいね。金利や物価の先行きは、誰にも読み切れない。だから当てにいくより、ブレても崩れない設計をしておく。不動産だけでインフレに備えようとせず、資産の組み合わせで考える視点も大事だよ(不動産投資と株式投資は何が違う?)。
インフレは借入の実質的な重さを軽くする追い風になる一方で、修繕費・金利・家賃の遅れという向かい風も連れてきます。借入3,000万円・25年なら金利1%の差で年約18万円(概算)。「今買うべきか」を当てにいくより、①金利+1〜2%のストレステスト ②手元資金を厚めに ③金融機関との関係づくりで、ブレても崩れない設計をしておくのが基本です。

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本コラムは新潟大家の会の運営メンバーの経験に基づく一般的な情報提供であり、特定の物件・取引・運営手法を推奨するものではありません。物件の購入や融資、管理委託の判断は、必ずご自身の状況に即して専門家にご相談のうえ、自己責任で行ってください。